正直に言うと、カツオの刺身にはそれほど興味がありませんでした。特別まずいとは思わないけれど、わざわざ選んで食べる魚でもない、その程度の位置づけだったんです。それが2024年9月、三重・伊勢のへいみつ丸さんでの一日で、すっかり変わりました。本命のキハダは最後まで気配なし。それでもこの日を忘れられないのは、投げれば食ってくるカツオと、船長が丁寧に処理してくれたおかげで出会えた、一皿のカツオ刺身のおかげです。
2024年9月、伊勢・へいみつ丸でキハダを狙う #

狙いはキハダキャスティング。天気は晴れ、海は終日べた凪。コンディションだけ見れば絶好でしたが、肝心のキハダはナブラも鳥山も出ず、最後まで気配なしでした。
こういう日は正直よくあります。マグロキャスティングは「行けば釣れる」釣りではなく、回遊とベイトが噛み合わなければ本命はゼロで終わる——それも含めての釣りだと思っています。
本命は沈黙、投げれば入れ食いのカツオ #
キハダが沈黙する一方で、この日ずっと相手をしてくれたのがカツオでした。投げれば入れ食いと言っていい活性で、キャストのたびに手元へ明確なアタリが返ってきます。
とはいえ数を伸ばすより「1人4〜5本ほど、美味しく持ち帰れる分」で十分。数釣りに走らず、キープする分だけいただきました。
引き味もしっかり楽しめました。カツオはキハダやヒラマサといった青物に比べて口周りが弱く、身が柔らかいぶん、強いドラグで無理をするとフックが身切れしてバレやすい魚です。そこでドラグは4kg前後に設定。こうすると身切れを抑えつつ、カツオ特有の突っ込みと重みをしっかり味わえます。S73MLのしなやかさも相まって、1本1本を気持ちよく取り込めました。
カツオに効いたタックルと誘い方 #
この日カツオに使ったのは、キハダ用とは別立ての軽量タックルです。
- ロッド:シマノ グラップラーBB タイプC S73ML
- リール:シマノ 20ストラディック SW 6000XG
- ライン:PE3号/リーダー50lb
- ジグ:ダイワ TGベイト スーパーライトジギング 30g
- フック:ガマカツ アシストフック ショートスナイパー ダブル
(このタックルの位置づけや、キハダ用4本との使い分けは「キハダキャスティングタックル5本編成」で詳しく書いています)
誘い方はシンプルです。船長の合図で、指示された方向へキャスト。あとは竿を立ててひたすら早巻き。すると30gのジグが表層をバシャバシャと跳ねるように滑り、それにカツオが飛び出してきます。難しいアクションは要らず、「速く・表層を・止めずに」が効きました。
TGベイトの30gはシルエットが小さく飛距離も出るので、船中で散発的に出るボイルにも素早く届けられたのが良かったです。
興味のなかったカツオの刺身が、過去いちになった #

この日いちばん印象に残ったのは、実は釣りそのものより帰ってから食べたカツオの刺身でした。
冒頭のとおり、もともと私はカツオの刺身にそれほど興味がありませんでした。それが、この日の一皿で完全にひっくり返ります。
理由ははっきりしています。鮮度管理です。釣り上げたカツオを、船長が船上で一本ずつ丁寧に処理し、しっかり冷やして管理してくれていました。そのカツオを港近くのお店で刺身にしてもらったところ——カツオの刺身をこんなに美味しいと感じたのは初めてでした。9月で脂が乗り始める時期だったことも重なり、記憶に残る一皿になりました。
今思えば、この体験ができたのは船長の仕事のおかげです。釣った魚をどう扱うかで、味はここまで変わる。「釣って終わり」ではなく、その後の処理までが釣りなのだと、一皿の刺身に教わりました。(お店の名前は伏せますが、持ち込みに対応してくれる港近くのお店です)
【装備メモ】大物を持ち帰るクーラーボックスの現実 #
今回は船長が処理してくれましたが、自分で釣った魚を持ち帰る場合、クーラーボックス選びは毎回悩みます。ここは伊勢の当日ではなく、普段の釣行を通して感じていることをまとめておきます。
- カツオ数本なら 17L では足りない:別の釣行でシマノ フィクセル17Lにカツオを入れたところ、3〜4匹でもう限界でした。カツオ狙いなら、もう一回り大きいサイズが安心です。
- キハダになると一気に大変:キハダ用にダイワ トランクマスターHD2 SU6000(60Lクラス)を使っていますが、30kg級になると尻尾を切らないと収まりません。余裕を持って入れるならCohoやIglooのような大型が要ります。
- でも「大きいほど正義」ではない:60Lにキハダと氷を満タンにすると相当な重量で、帰宅後に車から一人で降ろすときは腰をやりそうになりました。大容量ほど、ソロでの積み下ろしがきつくなります。
結論として、容量は「釣る魚 × 運べる体力」で選ぶのが現実的だと思います。ソロ中心なら、無理に最大を狙わず扱えるサイズにして、足りない分はクーラー用のキャリー(台車)で補うのが落としどころです。
まとめ #
本命のキハダはゼロ。それでも2024年9月の伊勢は、投げれば食うカツオと、船長の丁寧な処理が生んだ過去いちの刺身で、十分すぎるほど価値のある一日でした。
- キハダは気配なし。回遊が噛み合わなければ本命ゼロもある——それも含めて通う
- カツオは軽量タックル+TGベイト30gの表層早巻きが有効
- そして何より、釣果以上に体験を左右したのは鮮度管理。釣った魚を一本ずつ丁寧に処理・管理してくれる船長のありがたさを、あらためて感じた
興味のなかったカツオの刺身を好きにさせてくれたのは、間違いなくあの日の丁寧な一手間でした。キハダのリベンジはまた次回。ですが「本命が出なくてもいい思い出にできるか」は、自分の腕だけでなく、船長の仕事にも支えられているのだと思います。
よくある質問
カツオのキャスティングで効く誘い方は?
カツオ用タックルのドラグ設定の目安は?
釣ったカツオを美味しく持ち帰るコツは?
カツオ用クーラーボックスの大きさの目安は?
キハダが釣れない日でも楽しめますか?
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マグロキャスティングを軸に、ジギング・エギング・ショアの実釣を本音で発信。2018 年再開、相模湾を主戦場に活動中。
