エメラルダスのリールは、2026年9月時点で AIR・RX・X の3機種です。名前を眺めても上下関係はわかりませんし、検索すると MX や INF といった過去の名前まで混ざってきます。筆者はミドルクラスのリールを買い増しするときにこの3機種を候補に入れて比較し、最終的に別のリールを選びました。だからこそ「どこで差がつき、誰がどれを買うべきか」を、売り文句ではなく選ばなかった側の目線で整理できます。この記事はダイワ公式のスペックと説明だけを根拠に、現行3機種の関係と歴代の流れを1枚の図に落とします。なお筆者はエメラルダスのリールを実際には使っていません。この記事は公式値の読み比べによる整理で、使用感の評価はしません。
エメラルダスのリールは何種類ある? #
2026年9月時点の現行は、25エメラルダス AIR (最上位)・23エメラルダス RX (中堅)・24エメラルダス X (スタンダード) の3機種、計12アイテムです。番手はすべて LT2500 系で、差は「軽さ」「搭載機構の数」「番手の性格」の3点に集約されます。

| 機種 | 位置づけ | 最軽量アイテム | メーカー希望本体価格 (税抜) | 実売目安 |
|---|---|---|---|---|
| 25エメラルダス AIR | 最上位 | 155g | 57,700〜61,500円 | 5万円前後 |
| 23エメラルダス RX | 中堅 | 175g | 33,700〜35,700円 | 3万円前後 |
| 24エメラルダス X | スタンダード | 210g | 20,700〜22,000円 | 1.6万円前後 |
実売目安は2026年9月時点の編集部調べ (楽天市場の通常表記の中心値) で、変動します。番手が2500系しかないのは欠点ではなく、エギング専用ブランドとして PE0.6〜0.8号と餌木の操作に最適化している証拠です。汎用リールのような番手選びの迷いが最初から無い、と読むのが正解です。
24エメラルダス X はどんなリール? #
基本性能を追求したスタンダードモデルで、公式もエギング入門機として好評だった 19エメラルダスの後継と説明しています。リニューアルでローター素材が ZAION V (カーボンハイブリッド樹脂) になり、AIRDRIVE ROTOR と AIRDRIVE BAIL の2つを搭載して持ち重り感を減らしました。
アイテムは LT2500 / LT2500-XH / LT2500-DH / LT2500-XH-DH の4つ。すべて PE0.8号-200m、自重はシングルハンドルが210g、ダブルハンドルが225gです。
注目すべきは、ドラグに ATD TYPE-L が載っている点です。細い PE を使うエギングでラインブレイクを防ぐ初動レスポンス重視のドラグが、2万円クラスから採用されています。後述しますが、防水機構のマグシールドもこのクラスから搭載済みです。
ダイワ 24エメラルダス X LT2500-XH
23エメラルダス RX は X と何が違う? #
差は3つです。①ボディが ZAION V 製のモノコックボディ (MQ) になる ②AIRDRIVE SPOOL が加わり搭載数が3つになる ③秋イカ特化の FC (フィネスカスタム) 番手が選べる。
FC は公式の説明が具体的です。1サイズ小型のボディで、PE0.6号-200m の浅溝スプールを持ち、2.5〜3.0号のエギで浅場をランガンする秋の数釣りシーズンに特化した設計。FC LT2500S は175gで、X の最軽量アイテムより35g軽くなります。
アイテムは FC LT2500S / FC LT2500S-H-DH / LT2500 / LT2500-XH-DH の4つ。秋イカ寄りの FC 2つと、オールラウンドの通常番手2つという構成です。
ダイワ 23エメラルダス RX FC LT2500S
25エメラルダス AIR はどこが最上位なのか? #
搭載機構を数えると差がはっきりします。AIRDRIVE の4テクノロジー (ローター・ベール・スプール・シャフト) をすべて搭載するのは AIR だけです。さらにボールベアリングは12個 (X と RX は7個)、ラインローラーにもマグシールドが入り、ドライブギアは超々ジュラルミン製マシンカットタフデジギアになります。
その結果が LT2500S の155gで、公式が「EMERALDASシリーズ史上最軽量」と明記する数字です。ロッドのエメラルダス AIR 75MLM・K と組むとタックル合計230gになる、という公式の提示は、ブランドでロッドとリールを揃える設計思想がわかる好例です。
アイテムは LT2500S / LT2500S-DH / PC LT2500-H / PC LT2500-DH の4つ。PC (パワーカスタム) は PE0.8号-200m の深溝で、公式はティップランやイカメタルのキャスティング釣法まで視野に入れたオールラウンド機と説明しています。
ダイワ 25エメラルダス AIR LT2500S
3機種の共通点はどこ? #
マグシールド (防水)、ATD TYPE-L (ドラグ)、タフデジギア (ギア)、パワーラウンドタイプ EVA ノブは3機種すべてに載っています。つまり「安い機種は防水やドラグで手を抜かれている」という構図ではありません。X を買っても防水とドラグの思想は最上位と同じです。
差が出るのは次の4点です。
- 自重: 210g (X) → 175g (RX) → 155g (AIR)
- AIRDRIVE の搭載数: 2種 → 3種 → 4種
- ボディ: 通常構造 → ZAION V 製モノコック → ZAION 製モノコック
- ベアリング数: 7個 → 7個 → 12個
「軽さと滑らかさの持続にいくら払うか」が、そのまま3機種の価格差です。
エメラルダス MX というリールは今もある? #
リールの MX は現行ラインナップにありません (2026年9月時点)。ダイワ公式の20周年ヒストリーを見ると、リールの MX は2014年と2017年の2世代で、その後の中堅枠は2023年の RX が引き継いでいます。一方でロッドには現行の MX シリーズがあるため、「エメラルダス MX」で調べるとロッドの情報ばかり出てくるのはこのためです。
公式ヒストリーからリールだけを抜き出すと、系譜はこうなります。
| 年 | リール | 補足 (公式の記載) |
|---|---|---|
| 2009 | 初代エメラルダス / コロッサル | ブランド初のリール |
| 2010 | エメラルダス INF | |
| 2012 | エメラルダス | マグシールド初搭載 |
| 2014 | エメラルダス MX (初代) | |
| 2015 | エメラルダス AIR (初代) | ATD 初搭載 |
| 2017 | エメラルダス MX (2代目) | |
| 2018 | エメラルダス AIR | LT コンセプト初搭載 |
| 2019 | エメラルダス (X の前身) | |
| 2021 | エメラルダス AIR | モノコックボディ初搭載 |
| 2023 | エメラルダス RX | AIRDRIVE DESIGN 初搭載 |
| 2024 | エメラルダス X | 現行 |
| 2025 | エメラルダス AIR | 現行 |
こうして並べると、AIR が2015年から続く最上位の名前で、X と RX は2019年以降に整理された名前だとわかります。中古で MX リールを見かけたら「RX の前の世代の中堅」と読めば位置づけを間違えません。
どれを選べばいい? #
公式値から素直に読むと、答えは使い方で3つに分かれます。
- 予算2万円以下で最初の1台なら X。防水とドラグは上位と同思想で、ハイギアの LT2500-XH なら手返しも確保できます
- 秋イカの数釣りを軽さ優先で楽しむなら RX の FC LT2500S。PE0.6号の浅溝と175gが3万円前後で手に入ります
- 軽さと感度を最優先するなら AIR の LT2500S。155gはエギング専用機の中でも突出した数字です
ダブルハンドル派はどの機種にも DH アイテムがあるので、その点で機種を妥協する必要はありません。ラインを細くする話はエギングのライン・リーダーの記事で書いたとおり、浅溝スプールの機種を選ぶときにセットで考えると迷いません。
ルビアスとエメラルダス、どっちを買うべき? #
正直に書くと、筆者はこの3機種と 24ルビアス LT2500S-XH (150g・ギア比6.2・メーカー希望本体価格47,700円 税抜) を比較して、ルビアスを選びました。理由は一点で、「浅溝スプール (PE0.6号) × ハイギア × シングルハンドル」の組み合わせがエメラルダスには存在しないからです (2026年9月時点)。AIR の LT2500S はノーマルギア、PC LT2500-H はハイギア寄りでも PE0.8号の深溝。RX の FC はノーマルギアか、ハイギアならダブルハンドルのみ。この一点にこだわると、汎用機に行くしかありませんでした。
逆に、エメラルダスを選ぶ理由もはっきりしています。
- エメラルダスロッドと色・デザインを揃えられる (公式もマッチングを明記)
- ダブルハンドルの選択肢が3機種6アイテムと豊富
- FC や PC など、エギングの使い方に紐づいた番手の名前でそのまま選べる
- 同クラスで比べると安い (RX 実売3万円前後は、汎用ミドル機より数千円低い水準)
「エギングしかしない」「ダブルハンドルで揃えたい」なら、専用設計のエメラルダスの方が合理的です。筆者のように巻き取り仕様へのこだわりが先にある人だけが、汎用機を検討すればよいと思います。
まとめ #
- 現行は AIR (最上位・155g〜・実売5万円前後) / RX (中堅・175g〜・3万円前後) / X (スタンダード・210g〜・1.6万円前後) の3機種 (2026年9月時点)
- マグシールドと ATD TYPE-L は3機種共通。価格差は軽さと搭載機構の数
- 秋イカの数釣りなら PE0.6号浅溝の RX FC LT2500S か AIR LT2500S
- リールの MX は2017年が最後で、中堅枠は RX が後継。現行の MX はロッドの名前
- 浅溝×ハイギア×シングルが欲しい人だけは、エメラルダスに該当アイテムが無いので汎用機も検討を
タックル全体の組み方はエギングタックル一式の記事にまとめています。
よくある質問
エメラルダスのリールは何種類ありますか?
エメラルダス MX のリールは廃盤ですか?
秋イカの数釣りに向くエメラルダスはどれですか?
エメラルダス X と RX の一番大きな違いは何ですか?
エメラルダスとルビアスはどちらがいいですか?
about the author
マグロキャスティングを軸に、ジギング・エギング・ショアの実釣を本音で発信。2018 年再開、相模湾を主戦場に活動中。



