「秋イカは新子だから 2.5 号」と言われますが、筆者の答えは 9 月も 3 号を軸にしてよい、2.5 号は最後の一手 です。根拠は 3 つ。ヤマシタ公式の沈下速度は 2.5 号だけが遅く、その「遅さ」はシャロータイプで号数を落とさずに手に入ること。公式が新子の胴長を 10〜15cm としていて、3 号 (90mm) はその範囲に収まること。そして筆者自身の 51 本の手持ちと釣果が、すでにそう言っていることです。正直に書くと、筆者は 2.5 号でアオリイカを釣ったことがまだありません。釣った 3 杯はすべて 3〜3.5 号でした。その事実も含めて、公式値と実釣で組み立てます。
秋イカのエギは 2.5 号と 3 号どっち? #
3 号を軸にして、2.5 号は「風がなく浅い場所で、シャローでも抱かないとき」の最後の一手に置くのが筆者の結論です。 2.5 号が有利に感じる正体は「小ささ」より「沈下の遅さ」で、遅さだけが欲しいなら 3 号のシャロータイプで足ります。ヤマシタ公式も、小さいエギは最終手段と位置づけています (後述)。
公式値で見る 2.5 号と 3 号の違い #
まずヤマシタ公式の数値を並べます (エギ王K ベーシック、2026 年 9 月 8 日確認)。
| 号数 | 重さ | 全長 (針ヌキ) | 沈下速度 |
|---|---|---|---|
| 2.5 号 | 11g | 75mm | 約 5 秒/m |
| 3 号 | 16g | 90mm | 約 3 秒/m |
| 3.5 号 | 22g | 105mm | 約 3 秒/m |
| 4 号 | 26g | 120mm | 約 3 秒/m |
見てほしいのは沈下速度です。崖は 2.5 号と 3 号の間にあり、3 号から上はすべて約 3 秒/m。 つまり「ゆっくり沈む号数」はエギ王K では 2.5 号だけです。エギ王 LIVE も同じ構図で、2.5 号が約 5.5 秒/m、3 号が約 3.5 秒/m、3.5 号が約 3 秒/m (公式値、10g / 15g / 21g)。
重さも 11g と 16g で 1.5 倍近く違います。9 月 5 日の実釣で 2.5 号から 3 号に替えたとき、しゃくりの抵抗がわずかに重くなったのを感じましたが、気のせいではありません。体も一回り大きく、水を受ける量も増えます。
ちなみにエギ王K に 2.5 号と 3 号が加わったのは 2018 年で、公式ブログは「秋のエギングにもエギ王K を使いたい」という声に応えた追加サイズだと説明しています。秋の号数として、この 2 つが並ぶのは公式の設計どおりです。
ヤマシタ エギ王K 2.5号
ヤマシタ エギ王K 3号
2.5 号が有利に感じる理由の正体 #
筆者も「新子には 2.5 号が有利だろう」と感じてきました。その感覚を公式値で分解すると、理由は 2 つに分かれます。
ひとつ目は沈下の遅さです。 約 5 秒/m は、3 号の約 3 秒/m より 1m あたり 2 秒長く、イカにエギを見せる時間が長い。ヤマシタは沈下がゆっくりなエギの利点を「抱こうとしているアオリイカを焦らすことが出来るので、しっかり抱くことが多い」と説明しています。秋の新子は浅場にいるので、この差が効きやすい。
ふたつ目はシルエットの小ささです。 75mm と 90mm の差で、小さなイカでも抱ききれる、という理屈です。ただしここは公式値が少し違う景色を見せます。ヤマシタの解説では、アオリイカは孵化から 2〜3 か月で胴長 10〜15cm。9 月の新子はもうこの範囲に入っていて、90mm の 3 号は十分に「抱ける大きさ」です。筆者も過去に、3 号でエギと同じくらいの大きさのイカを釣っています。
つまり 2.5 号の有利さの本体は「遅さ」で、「小ささ」は思ったほど効いていない、が公式値の読みです。
ヤマシタ公式は「小さいエギは最終手段」 #
遅さだけが欲しいなら、号数を落とさずに手に入れる方法があります。シャロータイプです。エギ王K シャローは公式値で約 6 秒/m と、2.5 号ベーシックよりさらに遅い。
ヤマシタの秋イカ解説 (サイトフィッシングで秋イカを釣る 5 つのテク) は、順番をはっきり書いています。1 つ目のテクが「沈下速度がゆっくりなエギに変える」、5 つ目が「小さいサイズのエギは最終手段」。本文にはこうあります。
秋のサイトフィッシングで2.5号のエギを使うことはとっても有効な手段ですが、最初から小さいエギを使ってしまうと、シャロータイプで釣れるはずだったイカを逃している可能性があります。
メーカー自身が、2.5 号を「有効だが最初からは使うな」と言っている。3 号ベーシック → 3 号シャロー → それでも抱かなければ 2.5 号、という順番です。筆者の手持ちのシャローは 8 本あって、全部 3 号です。この順番なら、2.5 号を出す前に打つ手が 2 段あります。
ヤマシタ エギ王K シャロー 3号
2.5 号の弱点は、風と潮の日に出る #
2.5 号の遅さは、条件が悪い日には弱点になります。2026 年 9 月 5 日の三崎港がそうでした。港から沖へ抜ける強風と速い潮で、2.5 号は飛ばず、沈める間にラインが流され、しゃくるとほぼ沖の方角からエギが戻ってくる。3 号に替えたりしながらも、新子サイズを優先して半分以上を 2.5 号で通し、結果は 3 人ともノーヒットでした。詳しくは9 月の三崎港の釣行記に書いています。
今なら、あの条件で 2.5 号を通したのは分が悪い選択だったと思います。11g のエギは風に負け、5 秒/m の沈下は潮に流される時間が長い。風の日は 2.5 号を封印して 3 号、深場や速い潮では 3.5 号、が秋の風の日の答えです。
知恵袋にも同じ迷いがあります (2024 年 9 月の質問)。2.5 号で釣れているが型が出始めたので 3 号を買い足すべきか、というもので、回答は「型にこだわらないなら 2.5 号でもよい、大きい個体を狙うときや遠投でアピールしたいときにサイズを上げる」という趣旨でした。飛距離とアピールは 3 号、という整理は筆者の実釣とも一致します。
筆者の手持ち 51 本の内訳 #
手持ちを棚卸しすると、答えはもう出ていました (2026 年 9 月 8 日時点)。
| 2.5 号 | 3 号 | 3.5 号 | 計 | |
|---|---|---|---|---|
| エギ王K (15 色) | 6 | 15 | 13 | 34 |
| エギ王 LIVE (15 色) | 0 | 11 | 6 | 17 |
| 計 | 6 | 26 | 19 | 51 |
タイプはベーシック 43 本、シャロー 8 本 (すべて 3 号)、スーパーシャローは 0。2.5 号は 6 本で、全体の 1 割強です。釣果は 3 杯で、12 月の三崎港が 3 号、5 月の三崎港がアオリイカとマルイカの 2 杯とも 3.5 号。2.5 号で釣った経験はありません。
「2.5 号が有利」と感じながら、買うのも釣るのも 3 号中心。この矛盾こそ、筆者の本音が 3 号を信じている証拠だと思っています。
ヤマシタ エギ王K 3.5号
9 月の使い分け:筆者の結論 #
- 基本は 3 号ベーシック。 新子の胴長 10〜15cm に対して 90mm は抱ける大きさで、風と潮にも 2.5 号より強い
- 浅場で見えているのに抱かない → 3 号シャロー。 号数を落とさず「遅さ」だけを足す。公式の順番もこれ
- 風がなく浅く、シャローでも抱かない → 2.5 号。 ここが 2.5 号の席。最初からではなく最後に出す
- 風の日・速い潮・深場 → 3 号か 3.5 号。 2.5 号は封印する
- 10 月後半から → 3.5 号を厚めに。 月別の進め方は秋イカの時期の記事に、色と下地の選び方は秋イカのエギおすすめにまとめています
筆者もこの秋、2.5 号の初釣果を「最後の一手」で取りに行きます。
まとめ:秋イカのエギの号数 #
- 公式値では、沈下が遅いのは 2.5 号だけ (約 5 秒/m)。3 号から上は約 3 秒/m
- 2.5 号の有利さの正体は「遅さ」。新子は公式で胴長 10〜15cm、3 号 (90mm) は抱ける大きさ
- 遅さだけならシャロー (約 6 秒/m) で足りる。ヤマシタ公式も「小さいエギは最終手段」
- 2.5 号の弱点は風と潮。9 月 5 日の三崎港はそれで沈黙した
- 筆者の手持ち 51 本のうち 2.5 号は 6 本、釣果 3 杯はすべて 3〜3.5 号
- 順番は 3 号ベーシック → 3 号シャロー → 2.5 号。風の日は 2.5 号を封印
よくある質問
秋イカに2.5号のエギは必要ですか?
エギの2.5号と3号は何が違いますか?
新子にエギ3号は大きすぎませんか?
風が強い日に2.5号のエギは使えますか?
シャロータイプと2.5号はどう使い分けますか?
about the author
マグロキャスティングを軸に、ジギング・エギング・ショアの実釣を本音で発信。2018 年再開、相模湾を主戦場に活動中。



