雨予報の週末。「行っても無駄かな」とスマホの雲行きを眺めているなら、先に結論を。雨の日のエギングは、条件付きで成立します。筆者は12月の三崎港、雨の夜にアオリイカを釣りました。ただし「どんな雨でも行け」ではありません。行っていい雨と、やめるべき雨の線引きがこの記事の本題です。
正直に書くと、筆者の雨実釣はまだその1回です。だからこの記事は、その1杯の事実と、雨が海に何を起こすかの理屈で組み立てて、この秋は雨の日にも通って結果を追記していきます。
雨の日でもアオリイカは釣れる? #
釣れます。筆者は2025年12月、雨の夜の三崎港で、底までしっかり沈めたエギ王K 3号にアオリイカが抱いてきました。小雨なら釣りは成立し、むしろ釣り人が減って場所を選べる利点もあります。
そのときの状況は 12月の三崎港の釣行記 に書いた通りです。雨の夜、18時ごろ、足元に近い底でヒット。10分後には友人にも1杯。派手な釣果ではありませんが、「雨の夜でもイカは抱いてくる」ことを自分の手で確認できた1杯でした。
ひとつ正直に添えると、あの1杯が「雨のおかげ」だったのか、「雨でも関係なかった」のかは断定できません。ただ、雨の日ほど底を釣るべきという次の理屈と、実際に底で出たという結果は、同じ方向を向いていました。
なぜ雨だと「底」なのか?真水は海水より軽い #
理屈はシンプルです。雨の真水は海水より軽い(比重が小さい)ので、混ざりきる前は表層に乗ります。そしてアオリイカは低塩分を嫌うとされる生き物です。つまり雨の日の海は、イカにとって居心地の悪い層が上に張られた状態。イカのレンジ(泳ぐ層)は下がる、と考えるのが自然です。
だから雨の日の釣り方は一択です。しっかり沈めて、底中心に釣る。
- カウントダウンをいつもより深めに取り、まず底を取ってからしゃくり始める
- しゃくり上げても、フォールで再び底付近まで落とし直す
- 表層〜中層の探りは優先度を下げる(真水の影響圏を避ける)
12月のヒットも、底までのフォールを丁寧に取り直した直後でした。雨の日に表層で反応がないのは「イカがいない」ではなく「イカが下にいる」のかもしれません。
ヤマシタ エギ王K 3号
行く?やめる?雨エギングの判断基準 #
雨とひとくくりにせず、質で分けます。
| 空模様 | 判断 | 理由 |
|---|---|---|
| 小雨・パラつく程度 | ○ 行く価値あり | 釣りは十分成立。釣り人が減って一級の釣り座が空きやすい |
| 本降り | △ 無理はしない | 釣り自体は可能だがラインが見にくく集中力も削られる。装備が揃っていれば |
| 雷を伴う雨 | × 即中止 | カーボンロッドは電気を通しやすい。振り回すのは避雷針を掲げるのと同じ |
| 大雨・増水 | × 中止 | 真水と濁りの影響が大きく、足場の危険も跳ね上がる |
雷だけは別格です。ゴロゴロと聞こえた時点で竿をたたみ、車や建物へ。最後の雷鳴から30分は再開しないのが安全の目安です。釣果の話はその後です。
もうひとつ、雨とセットで見るべきは風です。エギングはラインの張り・緩めで釣る釣りなので、実は雨そのものより風の方が釣りを壊します。「小雨・無風」は条件としてはむしろ悪くない。「晴れ・強風」より釣りになる日もあります。
雨の日の場所選び:河口を外して潮通しへ #
雨の影響は場所で大きく変わります。
- 河口・流れ込みの近くは外す: 川からの真水と濁りが直撃する、雨の日の一等避けたい場所です
- 潮通しの良い外向きへ: 新しい海水が常に入る場所は塩分低下の影響が小さく、雨の日の本命です
- 足場はいつも以上に選ぶ: テトラや磯は濡れると危険度が跳ね上がります。雨の日は平らな堤防に限定する、くらいでちょうどいいです
雨の夜はどうする? #
雨の日は光量が落ちるので、日中でも夜寄りの状況になります。夜まで粘るなら常夜灯とグローの組み立てが軸になりますが、その戦術は 夜エギングの記事 にまとめてあるのでそちらへ。筆者の雨の1杯も「雨×夜」の組み合わせでした。
装備面では、雨の夜はライトが生命線です。手元・足元の確認頻度が晴れの夜より増えるので、予備電池まで含めて準備してください。
ZEXUS ZX-R730
装備は「濡れない」より「濡れても平気」 #
雨エギングの装備は、完全防水を目指すより「濡れても安全・快適でいられる」方向で組みます。
- レインウェア上下(ポンチョより動きやすい上下セパレート型)
- グリップの良い靴(サンダル論外、濡れた堤防はスパイクほどでなくてもラジアル底の釣り用シューズを)
- タオル2枚以上と、車に置く着替え
- スマホの防水対策(ジップロックで十分です)
持ち物の全体像は エギングの持ち物チェックリスト と同じ考え方です。雨の日はそこに「滑り」と「体温」の対策を上乗せするイメージです。
雨の後は釣れる? #
「雨後(うご)は釣れる」「雨後はダメ」と両方の説を聞きますが、筆者の答えは雨の規模と場所次第です。
- 小雨程度なら、翌日への影響はほぼ気にしなくていい
- まとまった雨の後は、真水と濁りが抜けるまで数日かかることがある。河口周りほど回復が遅い
- 雨後に行くなら、判断基準は雨の日と同じ「河口を外して潮通し」
ここは正直、筆者にまだ実釣の裏付けがない領域です。この秋、雨後のタイミングでも竿を出して、結果をこの節に追記します。
まとめ:小雨は行く、雷はやめる、釣るなら底 #
- 雨の日のエギングは条件付きで成立する。筆者は12月の雨の夜、三崎港の底で1杯
- 理屈は「真水は軽くて表層に乗る」。イカのレンジは下がる前提で、底中心に釣る
- 小雨○・本降り△・雷×即中止・大雨増水×。雷は最後の雷鳴から30分再開しない
- 雨より風が敵。「小雨・無風」は悪くない条件
- 場所は河口を外して潮通しの良い外向き。足場は平らな堤防に限定
- 雨後は規模と場所次第。数日単位で見る
雨予報で釣行を迷う日が、この記事で「行く日」と「やめる日」に分けられるようになれば十分です。秋イカ全体の組み立ては 秋イカエギングの始め方 にまとめてあります。
よくある質問
雨の日でもアオリイカは釣れますか?
なぜ雨の日は底を釣るのですか?
雨の後のエギングは釣れますか?
エギング中に雷が鳴ったらどうすべきですか?
雨の日エギングの服装・装備は何が必要ですか?
about the author
マグロキャスティングを軸に、ジギング・エギング・ショアの実釣を本音で発信。2018 年再開、相模湾を主戦場に活動中。



