下巻き (メインラインの下に巻く糸) が必要かどうかは、リールに刻印された公式の号数と長さで決まります。公式どおりの号数を公式どおりの長さで巻くなら下巻きは要りません。細い号数を巻くときだけ、空いた分を下巻きで埋めます。
筆者の手持ち 4 台 (エギング用 2 台、マグロ用 2 台) は、いずれも公式の号数どおりに巻いて下巻きなしでピッタリでした。下巻きをしているのは、ツインパワー SW 14000XG に公式より細い PE 5 号を巻くときだけです。その計算はシマノの糸巻量計算ツールで m (メートル) を出し、ハンドルの回転数に直して、少し少なめに巻いて止める。この 3 手順を、実際の数字で書きます。
エギングの 0.6 号もマグロの 8 号も、計算の理屈は同じです。最後に、一度やらかした「ライン全体がスプールの上で空回りした」失敗と、それ以来の固定のやり方も書きます。
この記事の 3 つのポイント #
- 公式の号数どおりなら下巻きは不要。筆者の 4 台はすべて下巻きなしでピッタリ
- 細い号数を巻くときは、公式ツールで下巻きの m を出し、最大巻上長で割って回転数に直す
- 計算値より少なめに巻いて止め、結果をメモしておくと次回ピッタリに寄せられる
下巻きは必要?公式の号数どおりなら要らない #
リールのスプールには「PE 0.6 号-200m」のように公式の糸巻量が刻印されています。その号数をその長さだけ巻くなら、下巻きは要りません。筆者の 4 台はこのとおりです。
| リール | 公式の糸巻量 | 巻いたライン | 下巻き | 結果 |
|---|---|---|---|---|
| 24 ルビアス LT2500S-XH | PE 0.6 号-200m | PE 0.6 号 200m | なし | ピッタリ |
| 18 セフィア BB C3000S | PE 0.8 号-150m | PE 0.8 号 150m | なし | ピッタリ |
| 25 ソルティガ 18000-H | PE 8 号-300m | PE 8 号 300m | なし | ピッタリ |
| 15 ツインパワー SW 14000XG | PE 6 号-300m | PE 6 号 300m | なし | ピッタリ |
エギング用の 2 台とマグロ用の 2 台で、糸の太さは 0.6 号から 8 号まで 10 倍以上違いますが、「刻印どおりに巻けばピッタリ」は同じでした。エギングのリール選びは 24 ルビアスを選んだ理由、マグロ用は シマノ編 と 25 ソルティガ 18000-H の記事 に書いています。
下巻きが要るのは、公式より細い号数を巻くときです。筆者はキハダ用に 14000XG へ PE 5 号を 300m 巻くことがあり、このときだけ下巻きをしています。6 号-300m のスプールに 5 号を巻くと余りが出るので、その分を先に埋めておかないと、ラインがスプールの縁より低い位置で終わってしまいます。
公式値150g・ギア比6.2 (1回転87cm)・PE0.6号-200mの浅溝ハイギア。
エアドライブ一式、ZAIONモノコックボディ、マグシールド、ATD TYPE-Lを備えた汎用ミドル機で、エギング専用機のエメラルダスAIRと核の機構が同じ。専用機に設定の無い「浅溝ハイギアのシングルハンドル」を持つ、筆者がミドルの1台目に選んだリールです。
ダイワ 24ルビアス LT2500S-XH
下巻きの計算はどうやる?公式ツールで m を出す #
下巻きの長さは、シマノの 糸巻量計算ツール にカタログ値と使う糸を入れると m で出ます。自分で換算式を組む必要はありません。
入力は 4 つです。
- カタログ値: リールの公式糸巻量の糸種類・号数・長さ (筆者の例: PE 6 号、300m)
- 使用糸: 実際に巻きたい糸の種類と号数 (PE 5 号)。ここで「このリールに 5 号なら何 m 入るか」が出ます。筆者の例では 360m でした
- 上糸: 巻きたい長さ (300m)
- 下巻き: 下巻きに使う糸の種類と号数 (ナイロン 4 号)。ここで下巻きの必要量が出ます。筆者の例では 93m でした
つまり「5 号なら 360m 入るスプールに、300m だけ巻きたい。空きの 60m 分をナイロン 4 号で埋めると 93m」という計算です。ナイロンと PE で太さが違うので、m の数字は同じになりません。ツールは「あくまでも目安」と注記していて、筆者の実感もそのとおりで、この後に書く「少なめに巻く」で吸収しています。

カタログ値の入力欄はシマノの製品ページやカタログの値を前提にしていますが、入れるのは糸種類・号数・長さだけなので、他社リールでも刻印の値をそのまま入れれば同じ計算になります。エギング用の小さいスプールでも、マグロ用の大きいスプールでも、入力は同じ 4 つです。
何回転巻けばいい?m をハンドルの回転数に直す #
ツールが出した 93m を、そのまま測って巻くことはできません。筆者はハンドルの回転数に直しています。式は「下巻きの m ÷ 最大巻上長 (ハンドル 1 回転で巻ける長さ)」です。
筆者のツインパワー SW 14000XG は最大巻上長が 134cm なので、93m ÷ 1.34m ≒ 69 回転。これが計算上の下巻きの回転数です。
ただし、筆者は 69 回転まで巻きません。60〜65 回転で止めます。理由は、下巻きが多すぎると上に巻く PE がスプールから溢れて、下巻きをした意味がなくなるからです。少なめなら PE が縁より少し低い位置で収まるだけで、実釣で困ることはほぼありません。多すぎた場合は PE を巻き直す羽目になります。
もう一つ、筆者がやっているのはメモです。同じ下巻きと同じラインを次に巻き直すとき、「前回は少なめに巻いてまだ余裕があった」「ピッタリだった」と書いてあれば、次はピッタリの方へ寄せられます。1 回目は少なめ、2 回目で合わせる、が筆者の下巻きの型です。
筆者が初キハダ30kgを獲ったリールは15ツインパワーSW 14000XG(現在は販売終了)。
本商品はその現行後継にあたる21ツインパワーSWで、購入先の案内としてはこちらを紹介している。記事中の実釣はすべて15モデルによるもの。
この道具の実釣レポ 1 本 →シマノ 21ツインパワーSW 14000XG
下巻き用のラインは何を使う?ナイロンと FG ノット #
筆者の下巻きはナイロンのサンライン クインスター 4 号です。ナイロンは PE より安く、スプールに食い付きやすいので、下巻きの定番です。
PE と下巻きの結束は FG ノットで組んでいます。リーダーと同じ結びなので、新しく覚える結びはありません。FG ノットの組み方と手順は エギングの仕掛けの記事 に図でまとめています。
下巻きの号数を変えると必要な m も変わります。太い糸ほど短い長さで同じ厚みになるので、ツールの「下巻き」欄で号数を変えて、手持ちの糸に合わせて m を出し直せば足ります。
筆者が下巻き専用に使っているナイロンライン。
PE より安く、スプールに食い付きやすいので、細い号数を巻くときの空きを埋める用途にちょうどよい。PE とは FG ノットで結束して使っている。
サンライン クインスター 4号
下巻きが緩むとどうなる?空回りした筆者の失敗 #
下巻きで一番大事なのは計算より締め方です。筆者は以前、下巻きが緩かったせいで、ライン全体がスプールの上で滑って空回りしたことがあります。こうなるとドラグがまったく機能しません。ドラグを締めてもラインごと回るので、魚が引いたぶんだけ糸が出ていきます。
それ以来、固定の手順を決めています。下巻きの有無にかかわらず、PE を直接巻くときも同じです。
- スプールにラインを 5 周ほど巻き付けてから、ユニノットで結ぶ
- 結び目を強く締める
- 結び目の上にマスキングテープを貼る
- 巻き始めは強めのテンションで巻く
強いテンションは、巻き始めだけでなく全体を通して意識しています。ギチギチに巻かないと PE が下の層に食い込んだり、ライン全体がスプールの上で滑ったりします。この手順にしてからは、0.6 号の直巻きから 8 号の直巻きまで、空回りは一度も起きていません。
テンションはどうかける?高速リサイクラーと足 #
巻き取りには第一精工の高速リサイクラー 2.0 (糸巻き機) を使っています。ラインのスプールをセットしてリールで巻き取る道具で、テンションはリサイクラー側のドラグで調整します。
ただ、巻いているとリサイクラー側のドラグが緩んできます。そこで筆者は、リサイクラー側のラインスプールを足で押さえて強いテンションを保っています。ここで注意が 1 つ。高速で巻くと摩擦で足が熱くなり、素足だと火傷します。足で押さえるときは靴下かタオルが必須です。
筆者がエギングからマグロまで 4 台の糸巻きに使っている糸巻き機。
ラインのスプールをセットしてリールで巻き取る道具で、テンションは本体のドラグで調整する。巻いていると緩んでくるので、筆者はスプールを足で押さえて強いテンションを保っている (靴下かタオル必須)。
第一精工 高速リサイクラー2.0
ラインの巻き替え時期や、毎釣行後に先端を切る管理のやり方は エギングのラインの記事 に書いています。リール本体の手入れは リールの水洗いの記事 をどうぞ。
まとめ #
- 公式の号数どおりに巻くなら下巻きは不要。筆者の 4 台 (0.6 号から 8 号まで) はすべて下巻きなしでピッタリ
- 細い号数を巻くときは、シマノの糸巻量計算ツールにカタログ値・使用糸・上糸の長さ・下巻きの糸を入れて m を出す
- m は最大巻上長で割って回転数に直す (筆者の例: 93m ÷ 1.34m ≒ 69 回転)
- 計算値より少なめ (筆者は 60〜65 回転) で止め、結果をメモして次回ピッタリに寄せる
- 固定は 5 周巻いてユニノット、強く締めてマスキングテープ、巻き始めは強めのテンション。緩いとライン全体が空回りしてドラグが効かなくなる
- 巻き取りは高速リサイクラー 2.0。ドラグが緩んだら足で押さえる (靴下かタオル必須)
よくある質問
リールの下巻きは必要ですか?
下巻きの量はどう計算しますか?
下巻きは何回転巻けばいいですか?
下巻き用のラインは何号を使えばいいですか?
PE を下巻きなしで直接巻くと滑りますか?
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マグロキャスティングを軸に、ジギング・エギング・ショアの実釣を本音で発信。2018 年再開、相模湾を主戦場に活動中。
