クロマグロ用のリールを、筆者はろくに比較もせずに買いました。25ソルティガ 18000-H、2026 年 6 月に実売 13.8 万円。「ソルティガなら間違いない」— それだけで決めた買い物です。
この記事はその選択の答え合わせです。公式スペックをステラSW 18000HG・セルテートSW 18000-H と突き合わせ、さらに実際に酒田のクロマグロキャスティングへ投入して分かったこと — 船上で見た号数の現実、930g タックルの体力問題、そして正直に言えばヒットは出なかったこと — をまとめました。25ソルティガを買おうか迷っている人が、筆者と同じ「比較せずに買う」をやらずに済むように書いています。
25ソルティガ 18000-H を選んだ経緯 #
選定はシンプルでした。ネットの記事を見ると酒田のクロマグロキャスティングは PE6〜8 号が主流のようだったので、ターゲットを 40〜50kg と仮定して 8 号に決定。PE8 号を 300m 巻ける番手として 18000-H を選び、スプールは 8 号×1 と 6 号×2 の構成にしました。
ステラと悩み抜いたわけでも、セルテートSW と並べて検討したわけでもありません。フラッグシップの安心感で決めた、正直に言えば思考停止気味の買い物です。だからこそ、買った後にスペックと現場で答え合わせをする価値がありました。結論を先に言うと、選択自体は悪くなかった。ただし現場で見えた「号数の現実」は、買う前に知りたかった情報です。
25ソルティガ 18000-H のスペックと DRD とは? #
18000-H は自重 930g・最大ドラグ 30kg・PE6号-420m / 8号-300m で、定価 175,000 円 (税抜)。最大の特徴は、18000 番以上にだけ搭載される新ドラグ機構「DRD」です。
| 項目 | 25ソルティガ 18000-H |
|---|---|
| 自重 | 930g |
| ギア比 (巻取り長) | 5.5 (129cm) |
| 最大ドラグ | 30kg |
| PE糸巻量 | 6号-420m / 8号-300m |
| ベアリング | 14/1 |
| ドラグ機構 | DRD |
| 定価 (税抜) | 175,000円 |
(スペックはダイワ公式の 25ソルティガ製品ページより。2026 年 8 月時点)
DRD は金属プレートに 8 つの金属ローラーを載せた新機構で、公式は「摩擦熱によるドラグ力低下を抑制し、カーボンワッシャー比 5 倍以上の耐久性」とうたっています。25ソルティガでも 8000〜14000 番は、カーボンと金属のワッシャー計 14 枚で構成される ATD タフで、DRD は 18000 番からの特権。つまりクロマグロ帯だけドラグが別物なんです。長時間ファイトでドラグが熱を持つ相手を想定した装備で、この番手を選ぶ理由そのものと言えます。
そのほか、マグシールドはピニオン・ラインローラー・ドライブギア両端の 3 箇所、ボディはアルミモノコック、ギアは G1 ジュラルミン製。これらの機構が値段にどう効いているかは、26BG SW の記事で「削られる側」の視点から解説したので、併せて読むと立体的に分かります。
ステラSW 18000HG とどっちが良かった? #
数値はほぼ互角です。買った後に並べてみて、正直ほっとしました。
| 項目 | 25ソルティガ 18000-H | 26ステラSW 18000HG |
|---|---|---|
| 定価 | 175,000円 (税抜) | 180,000円 (税抜・税込198,000円) |
| 自重 | 930g | 900g |
| ギア比 (巻取り長) | 5.5 (129cm) | 5.7 (128cm) |
| 最大ドラグ | 30kg | 30kg |
| PE糸巻量 | 6号-420m / 8号-300m | 5号-500m / 6号-400m / 8号-300m |
| ドラグ機構 | DRD (金属ローラー式) | XXタフドラグ + ヒートシンクドラグ |
(スペックはダイワ公式とシマノ公式のステラSW製品ページより。実売のみ 2026 年 8 月時点の販売店価格)
定価差 5,000 円、自重差 30g、ドラグ最大値は同じ 30kg。分かれるのはドラグの思想で、ソルティガは金属ローラーの DRD、ステラは大型カーボンワッシャーで上下から挟む XXタフドラグ + 放熱のヒートシンクドラグです。どちらが上かは、長期の実戦比較なしに断定できません (両方買える財力があれば別ですが)。実売は筆者購入時のソルティガ 13.8 万円に対し、ステラSW 18000HG は 15 万円台後半 (2026 年 8 月時点) と、ソルティガ側がやや安い状況でした。
結論、この 2 台は「どちらを買っても後悔しない帯」です。巻き心地の好みと、手持ちタックルのメーカー資産で決めてよいと思います。筆者はキハダ帯をシマノ (ツインパワーSW) で組んでいるので、あえてダイワに踏み出した形です — キハダ帯の比較はシマノ編とダイワ編に書いています。
伏兵・セルテートSW 18000-H は「アリ」か? #
買った後に気づいた伏兵がいます。26セルテートSW 18000-H — 自重 885g・最大ドラグ 30kg・PE 糸巻量はソルティガと同一 (6号-420m / 8号-300m) で、定価 104,500 円 (税抜、ダイワ公式のセルテートSW製品ページより・2026 年 8 月時点)。7 万円安くて、数値はほぼ並ぶんです。
差は 3 つあります。①ドラグが ATD タフ (カーボンワッシャー) で DRD 非搭載 (DRD はカスタムパーツのオプションスプール扱い) ②マグシールドが 2 箇所 (ドライブギア両端は無し) ③ローターが ZAION 製 (ソルティガはアルミ)。
つまりソルティガとの 7 万円差の中身は、ほぼ「DRD + 防水 1 箇所 + 金属ローター」。言い換えると、クロマグロの長時間ファイトでドラグが熱を持つ場面への保険に 7 万円払うかという選択です。年に何度も通うなら DRD の耐久は効いてくるはずですが、年 1〜2 回の挑戦なら ATD タフでも戦えるという考え方も十分成立します。買う前の筆者がこの比較をしていたら、けっこう悩んだと思います。
酒田の船上で見た「号数の現実」 #
ここからは 2026 年 8 月、実際に酒田へ投入して分かったことです (この釣行の記録はこちら)。
買う前にネット記事で得た相場観は「PE6〜8 号が主流」。ところが船に乗ると、同船者には 10 号 (リールはステラ) や 12 号を巻いている人がいました。船宿からの号数指定はありませんでしたが、「最近は大きいのが掛かっている。6 号だと大きいのが来るとちょっと大変かも」という話も聞きました。酒田と言っても出船後にどこへ向かうか、時期がいつかで変わるのかもしれません。ただ少なくとも、今回お世話になった船では 8 号以上が主流という肌感でした。
つまり筆者の 8 号は、「太い側」のつもりが現場では軽い側だったわけです。2024 年の初挑戦では、流用キハダタックルの PE6 号で 50kg 級を掛けてバラした経験があり (その話はこちら)、細糸の限界は体で知っていたつもりでしたが、現場の相場観はさらに 1 段太い所にありました。ネットの記事だけでは分からない、乗ってみて初めて手に入る情報です。
ノーヒットでも分かった「930g の体力問題」 #
正直に書きます。この釣行はナブラも跳ねも見られず、ヒットもありませんでした。8 号と 10 号のどちらが正解だったのかは、魚が答えてくれなかった以上、分かりません。
それでも収穫はありました。930g のリールを載せたタックルを一日キャストし続けると、後半は腕が辛くなるということです。重さに慣れていなかったのもありますが、これがもし 10 号タックル (リール・ライン・ロッドが一段重くなる世界) だったら、もっと早く腕が持たなくなっていたかもしれません。
スペック表にドラグ 30kg と書いてあっても、振り続けられなければヒットには辿り着けない。「体力」はリール選びの隠れた選定軸です。カタログを何時間眺めても出てこない、実釣に投入して初めて分かったことでした。
8 号か 10 号か — 答えは「両方」だった #
今回の学びをまとめると、理想はその日の魚に合わせられる 8 号 + 10 号の 2 段構えです。では 10 号側の受け皿をどうするか。各社の「PE10号-300m」対応機を並べてみます。
| 10号の受け皿 | PE糸巻量 | 最大ドラグ | 定価 (税抜) |
|---|---|---|---|
| 26BG SW 20000 (2026年11月発売予定) | 10号-300m | 20kg | 36,300円 |
| 26セルテートSW 20000-H | 8号-370m / 10号-300m | 30kg | 104,500円 |
| 25ソルティガ 20000-P/H | 8号-370m / 10号-300m | 30kg | 175,000円 |
| 26ステラSW 20000PG | 8号-370m / 10号-300m | 30kg | 185,000円 |
(各メーカー公式サイトより。2026 年 8 月時点)
面白いのは、セルテートSW・ソルティガ・ステラの 20000 番は糸巻量の構成がぴったり同じで、最大ドラグも 30kg の横並びだということ。10 号帯は各社が真っ向からぶつかる激戦区で、違いは価格と、ドラグ機構 (ATDタフ / DRD / XXタフ+ヒートシンク)・防水・ベアリングといった中身に出ます。12 号まで視野に入れるなら、ソルティガ 25000-P (PE10号-360m / 12号-300m) が 20000 と同じ 175,000 円で存在し、ステラSW側には 25000PG (10号-350m)・30000PG (12号-420m) が控えます (いずれも 2026 年 8 月時点)。船上で見た 10 号・12 号の世界は、この帯が受け皿です。
では筆者はどうするか。25ソルティガの 20000-P/H は 18000 と同じ定価 175,000 円なので、いま選び直すなら「最初から 20000 にして、8 号と 10 号をスプールで使い分ける」という道もあったことになります。ただ、購入時の想定 (40〜50kg・8 号) に対して 18000-H は合理的な選択でしたし、後悔はしていません。大きい魚の年が続くようなら 2 台目として 10 号タックルを組む — DRD で揃えるならソルティガ 20000、予算を抑えるなら 2026 年 11 月発売予定の 26BG SW 20000 (定価 36,300 円税抜) という新しい入口もあります。発売前なので実力は未知数ですが、10 号タックルの必要性は感じる、でもソルティガをもう 1 台は厳しい — そんな筆者のような人に刺さる価格です。
なお、クロマグロは 30kg 未満の採捕禁止など遊漁規制が動いています。挑戦の前に規制の現在地の確認もお忘れなく。
まとめ: この選択は正解だったか #
- スペックの答え合わせは合格。ステラSW 18000HG と互角 (ドラグ 30kg 同・定価差 5,000 円)、DRD はこの帯だけの武器
- 7 万円安いセルテートSW 18000-H という伏兵は実在。DRD と防水への保険に 7 万円払うかで分かれる
- 現場の号数はネット相場より 1 段太かった。今回の船では 8 号以上が主流で、10 号 (ステラ)・12 号の同船者も
- 930g タックルを振り続ける体力は、カタログに載らない隠れた選定軸。ノーヒットの日にも学びはある
- 次の課題は 8 号 + 10 号の 2 段構え。10 号帯は 3.6 万 (26BG) から 18.5 万 (ステラ) まで、各社の 20000 番が同じ糸巻量構成で並ぶ激戦区
25ソルティガ 18000-H がおすすめな人
- 実売 14 万円前後でステラ級のスペックと DRD ドラグを手にしたい人
- PE8 号メインで 40〜60kg 級のクロマグロ・大型キハダを狙う人
- マグシールド 3 箇所の防水に安心を感じる人 (メンテはメーカー任せ派)
別の選択が良い人
- 予算を 10 万円前後に抑えたい人 → セルテートSW 18000-H (DRD なしを割り切れるなら)
- 10〜12 号メインで大物に張り合う人 → 各社の 20000 番以上 (本文の受け皿比較を参照)
- まず入門価格で 1 匹を目指したい人 → 26BG SW の記事で入門帯を整理しています
ファイトの評価 — DRD が本当に熱ダレしないのか、930g を忘れさせる巻き上げなのか — は、魚を掛けたときに初めて書けます。次の釣行で答え合わせの続きをして、この記事に追記します。
よくある質問
25ソルティガ18000-Hの価格はいくらですか?
ステラSW 18000HGとどちらが良いですか?
DRDとは何ですか?
酒田のクロマグロはPE何号が主流ですか?
セルテートSW 18000-Hとの違いは何ですか?
18000と20000はどちらを買うべきですか?
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マグロキャスティングを軸に、ジギング・エギング・ショアの実釣を本音で発信。2018 年再開、相模湾を主戦場に活動中。


